ある人は、一日の終わりに好みの絵やモノを眺めるだけで充足感を 感じるでしょう
ある人は、愛しい家族を想い、思い出を飾る事でその人を傍に感じ、 心の安らぎを覚えるでしょう
また、ある人は、絵画や工芸に親しみ自己表現する事を楽しみ、 その作品を飾って満足感に浸るでしょう
かつては飾る場として、どこの家にも「床の間」がありました
「飾る」事は、祈りの精神から始まったとされ、 床の間には日本人の精神が宿っていたと言っても過言ではありません
しかし、現在では居住スペースの関係から、 また、和室の消滅から床の間は消え去り
日本人らしい生活の豊かさも失われてきたように思えます
そこで「飾る」ための場として、 「置く(掛ける)床の間」を考えました
雑多なものが溢れがちな家の中で、そこだけは心の落ち着く空間であって欲しいという願いを込めて
今の暮らしに合った、そして心を豊かにしてくれる飾り方の提案です
直線で構成された正方形の組子モチーフは
TANEMOKUの得意とする伝統的な格子戸の一つ「親子格子」にインスパイアされて 新たにデザインしたものです
デザイナー ナカジマミカ