大阪格子は他の建具にない優れた機能を持つ建具です大阪格子は、二重構造になった建具で、夏には裏部分の小障子を外し通気性の良い格子戸、冬には気密性の良い戸として使用できます。
間の狭い竪格子や障子からは、プライバシーを守りながら適度な人の気配も感じることができ、優れものの建具といえます。
大阪格子は、以前は店の表と奥、茶の間と台所の境などに用いられることが多く、外からは薄暗い内部が見えにくく、中からは隙間から外を見ることができるということで、商家などでよく使われたそうです。
このような古くから伝わる優れた建具を残し、繋いでいきたいと思います
【大阪格子の名前の由来】
大阪格子の名前の由来は、大阪で多く使用されたから大阪格子と言われる説と、筬格子が変異して大阪格子と言われたという説などがあるそうです
また小説家山崎豊子さんの「大阪づくし私の産声」の中では、山崎豊子さんが大阪格子の意味を知るために船場の古老を尋ねて回り、大阪格子は窓税対策だったということも書いてあり、諸説があるようです
大阪ガス様 実験住宅NEXT21 次世代住環境への提案「住み継ぎの家」 に
納めさせて頂いた、大阪格子の製造工程です
米桧を使用して製作しました。 ほぞ穴が沢山掘られた中桟です
竪格子です 沢山の本数があります 上の竪格子と中桟です 細かい竪格子をくみ上げます
この大阪格子は腰の部分に網代が入ります 上桟、中桟、が並んでいます 組あげて行きます
ここまでで 大阪格子の表の部分がだいたい出来上がってきました
表の部分の製作をほぼ終え、小障子類の製作にうつります
横を粗く区切った裏の部分に入る小障子です 出来上がった大阪格子戸を表から見た様子です
出来上がった大阪格子戸です
表から見た小障子が入った大阪格子 表から見た小障子を外した大阪格子 裏から見た小障子が入った大阪格子